ネタバレ有: シンエヴァ キーワード「XXXXXXのマリ」から考えた

Tue, Mar 9, 2021 One-minute read

 シン・エヴァンゲリオン観てきました。沢山あるキーワードのうちの一つ「イスカリオテのマリア」からちょっと考察ができそうだったので書いてみます。

(間違いのないように文献をしっかり参照しながら書いていくべきですが、思い立った時に書かないと出せなくなるタイプなのでざっくりした記憶の情報を元に書いちゃいます。間違いがある場合、指摘していただけると大変ありがたいです。)

 冬月から旧知の仲である風なマリに言った言葉「イスカリオテのマリア」。ここから連想されるのが「イスカリオテのユダ」です。これはきっとキリストの命をお金と引き換えに売り渡した「裏切り者のユダ」のことを指しているでしょう。  過去一緒に冬月、ゲンドウ、ユイらと研究をしていて、現ネルフの目的に楯突くマリを、冬月は「裏切り者だ」と言っていたと考えます。

 さらに最近…とは言っても20年とか前にだけども、キリスト教の教えを揺るがす文書「ユダの福音書」が見つかりました。そこに書かれていたのは…裏切り者だと言われていたユダこそが実はキリストの真理を受け継ぎ、信頼を寄せられていた弟子だったという事実!  キリストはより教えを広げるためにある計画を考えた。自分は罪を背負って殺され、その後復活をすることで奇跡と教えを世に知らしめる…!信頼を寄せるユダにその計画を伝え、自分を売らせた…。おかげで今でもキリスト教は世界で信じられています。

 この話が正しいかどうかは別にして、この説を知った庵野監督がエヴァンゲリオンに取り込んだ可能性もなくはないですよね。  裏切り者のマリこそが、(キリスト=神の子=神児=)シンジの理解者だったことを言っていた!冬月はここまで言ってるつもりはないかもしれないけど。

 この話は文書が見つかる前からあったもので、古くからユダこそがキリストの理解者であったという派閥があったそう。そしてそれは異端扱いを受けていたし、見つかった「ユダの福音書」は当然キリスト教に認められてません。

 ついでに「イスカリオテのマリ」ではなく「イスカリオテのマリア」と言っていたのは、「マグダラのマリア」とも掛かっているかもしれない…説!

 「マグダラのマリア」は、キリストの復活を見届けた人物でシンジによる世界のリセットを見届けた人がマリアという意味で繋がっているし、「シンジを迎えに行く」としきりにマリが言っていたことともリンクする。  そしてマグダラのマリアはキリストと結婚していたという説もあります。これは映画「ダビンチコード」の最後に出てきた話で覚えている人もいるかもしません。これは映画のための創作話ではなく実際昔からそう考えている人たちがいたらしいです。キリストが結婚していると教義に矛盾が出るからか、こちらも異端扱いされてきました。色々都合が悪いのでマグダラのマリアは娼婦だったと言われたりもしています。  結婚したかまではわかりませんでしたが、最後はシンジとマリは恋人同士だったことと繋がりますね。

裏切り者のユダでもあり、マグダラのマリアでもあるマリによってシンジは救われた。正典(ゲンドウ・冬月)からしたら異端(マリ)に計画が挫かれた。


昔エヴァに触れたのがきっかけでキリスト教のキーワードが気になり、いくつか本を読んでいました。そんなときに辿り着いたのが「ユダの福音書を追え」。キリスト教に第三者として興味があった僕にとってはそれは面白い話でした。そんな面白い止まりだった話が、まさか今繋がるとは…

ユダの福音書…ユダの福音書…そういやエヴァンゲリオンは福音書という意味でした… 「シン・エヴァンゲリオン」は「新しい福音書」、すなわち「ユダの福音書」だったりしますかね?それか「シン(ジ)の福音書」とか?

想像が掻き立てられます